気づきや学びのこと

無垢フローリングの補修で
学んだこと|後悔を次に活かす

はじめに

最近、無垢フローリングの補修について

改めて考える機会がありました。


引き渡し前の新築現場で、

床板の小さな傷を補修するご依頼です。


現場では床の仕上げについて詳しい説明はなく、

ワックスなのか、オイルなのか、

塗装なのかは分からないままの作業でした。


その中で感じたこと、学びになったことを

整理しておこうと思います。


こうした経験が次の現場で

活きることを願いながら、まとめます。

無垢材補修の難しさ

無垢材は自然そのもの。

光の当たり方や見る角度によって、

表情や色味が変わります。


それに対して、着色や補修した部分は、

どの角度から見ても均一な色味になりがちです。


そのため、周囲の自然な揺らぎや陰影と

補修部分との差が生まれ、

「補修した部分が浮いて見える」

ということが起こります。


補修材では木の自然な表情を

完全に再現するのは難しく、

私自身も、わかっていながら現場で

その難しさをあらためて実感しました。

仕上げの種類が分からないまま補修するリスク

現場では仕上げが事前に伝えられておらず、

「オイル仕上げかワックス仕上げか、

もしかすると塗装かもしれない」

という状態での作業でした。


無垢材の場合、仕上げの種類によって補修の方法やタイミングが大きく変わります。


オイル仕上げであれば、

塗装前に研磨し整えることが理想ですし、

ワックス仕上げであっても、

先に傷を処理してから

仕上げる方がなじみやすくなります。


仕上げの情報がないまま補修に入ると、

仕上がりにどうしても影響が出てしまう。

今回の作業で痛感した教訓です。

オイル塗装前がベストなタイミング

もし仮にオイル仕上げであった場合、

補修は塗装の前がベストです。


オイル塗装前なら、サンドペーパーで

軽く研磨してからオイルを塗布することで

補修跡が自然に馴染みやすくなります。


塗装後に傷が見つかると、

補修部分を研磨したときに

オイルが削れてしまい、

色味や艶に違いが出やすくなります。


今回の現場では塗装済みの状態だったため、

補修の難しさを改めて感じました。


「どのタイミングで補修をするか」は、無垢材にとってとても大事なポイントです。

後悔と向き合いながら次へ

正直に言えば、

今回の補修には悔しさが残りました。

事前の情報不足や現場の状況によって、

思うような仕上がりにならなかったことは、

私自身の課題です。


ですが、その悔しさがあったからこそ、

今後同じような現場で何を確認すべきか、

どう準備すべきかが明確になりました。


無垢材の補修は簡単ではありません。

ですが、一つひとつの経験を重ねることで、

少しずつでも精度を高めていけると信じています。

完璧ではなくても、誠実に手をかけること。

それが Totono リペアサービスとしての姿勢です。

最後に

今回のことは、また次の現場で

活かしていきたいと思っています。

私自身も、まだまだ経験を積みながら

進んでいるところです。


これからもできる範囲で試行錯誤しながら、

作業を続けていきます。